身体で覚えるなどと楽器の練習などで表現として用いる場面が多いですが、実際に身体が覚えるわけでは無いです。何度繰り返しても当たり前のようにできるようになるまで繰り返し練習しましょうという意味ですが、本気で腕や足が何かを記憶すると思い込んでいるとしか思えないような口ぶりで説明する人や指導者がいて困ります。
スポーツでさえも身体能力の高さで何かが決まる競技は非常に少ないです。もし肉体的なものが全てのスポーツの勝敗を左右するならなぜ毎回同じ人が大会で優勝しないのか?という疑問が起きます。ドラムをやっている人の中にはそのようなことと混同してまるで「うさぎ跳び」をさせる野球のコーチのようなことをする人がまだたくさんいます。
まずはウォームアップからと練習を始める人がいますが、あまり意味がないと思います。よほど寒い時や寝起きにいきなり激しく動いたら腕だろうがどこでもおかしくしますが、そういうことは状況としてあり得ません。楽器を演奏するにあたって普段日常で行うこと以上の動作を使うのは間違っています。
練習というのもあくまでも演奏のある場面においてスムーズに行えることを増やすという意味で行います。楽器に向かって何かをはじめたらそれはもう「演奏」です。「楽器の練習」も演奏という言葉の中に入ってしまいます。ウォームアップの時間など存在しません。何か音を出したらそれは「演奏」でなければいけません。
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