きけばわかる程度のこと

 グルーブというのはもともとレコードの溝のことです。良い演奏を聞いたらグルーブしている、またはグルーブがあると表現します。つまりグルーブとは良い演奏をしている、という事以上の意味はないのです。何か実体のあるものを指しているわけではありません。似たようなアンサンブルやソロイストのリズムがあるべき位置で演奏されていて非常に心地よいというのを表現するには「ポケットに入る」という言い方もあります。
 演奏の上手い下手を表現する言葉というのは一般的な何かを褒めたりする言葉と変わらないのですがグルーブという言葉は音楽以外で使うことがあまりありません。ある意味専門用語であり非常に狭い範囲でしか使われない符牒です。
 聞いていて気持ちの良い演奏を表現するグルーブという言葉がただあるというのが本当のところですが、多くの人はグルーブという言葉に魔法を求めます。ミュージシャンでその言葉にこだわるばかりに大事なことを忘れている人が多くいます。「グルーブの本質はインディペンデンスとシンコペーションです」などと良くわからないことを言って他人からお金を巻き上げようとする人もいます。
 聞いていて気持ちの良いグルーブの演奏は人種などには関係なく、特にややこしい秘密もなくあくまでも地道な訓練で得るものです。グルーブする、ポケットに入る方法はただ一つです、練習です。
 

The Rudimental Snake Pit

「ルーディメンツ 蛇の穴」ではドラマー必須のルーディメンツを練習してより楽しくドラムを演奏する方法を紹介します。

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